Q1「木工房るたん」名前の由来は?
アメリカの自作航空機協会(EAA)の会員誌「Sport Aviation」にあった、航空機開発者「Burt Rutan(バート・ルタン)氏」の名前からいただきました。
その存在を知った20代の頃、生み出される機体の「アイデア・デザイン・素材・工法・機体性能等」どれをとっても新鮮なインパクトがありました。
そして理想・憧れの人の一人になりました。
「自由で豊かな発想力・機能的で魅力的な作品」そんな作品作りをしたいという思いから「木工房るたん」としました。
また、フランス語でル・タン「Le Temps」は「時」の意味です。
自然の中で永い時間を越えてきた「木」が、家具や小物に姿を変える(生まれ変わる)ことへの永続性に「時間の流れ・木のこころ・命」を感じます。
木の持つ魅力に引き付けられて、小さな工房ではありますが今まで続けてこられたのは、取りも直さず「自然」と「モノ作り」が好きだという、ただそれだけなのかもしれません・・・
ロゴマークは「飛行帽をかぶったピノキオ」です。
いつまでも空への憧れと木に関わりたいという思いをイメージしデザインしました。
今後とも、どうぞよろしくお願い致します。
Q2 どのような木を使っていますか? 無垢材(自然の木そのままの材)の乾燥材を使用しています。
基本的に合板やMDF等は使用しません。
広葉樹では、ビーチ(ぶな)バーチ(かば)ウォールナット(くるみ)等を使用しています。
針葉樹では、熊本県産ひのきを使用し、引き出しには桐を使用しています。
ワンポイントに黒柿やローズウッド等でアクセントを付けています。
自然素材のため、同一材種でも木目や色合いが異なる場合があります。
「高田製材所」 世界中の木が豊富にあります。
Q3 接着剤は何を使っていますか?
木材も含め、接着剤も安全で耐久性のあるものを使用しています。
作り手自身が有害性のあるもので、体調を壊すのは本末転倒だと考えます。
ここ数年、安全安心な「健康家具」を希望されるお客様が増えています。 室内の石油系の塗料や接着剤に過敏に反応され、体に変調を感じる方が増えているからなのでしょうか?
多くの接着剤の中にあっても特に安全性と耐久性の高いとされるタイトボンドを使用しています。
また、ある出会いを機に7年以上前から「二カワ」を用いるようにもなりました。
合板や合成木材では無い無垢材を使用し、天然塗料のオイルや漆を使用する中、接着剤も化学的では無い
自然で安全安心なものをという要望があり、すべて天然素材をご希望される場合はニカワを使用しています。
二カワは、使用する際に「湯煎」等の手間がかかるものの、強度耐久性は石油系接着剤を超える性能を持
っています。
歴史的建造物や仏像・古典楽器等にその能力を知る事が出来ます。
寺脇産業株式会社 二カワ専門のメーカーです。
Q4 仕上げには何を塗っていますか? 最終仕上げには、Q2と同じ考え方から環境や安全性を考慮した2つの方法を取り入れています。 1つ目は、植物性乾性油を染み込ませる「オイル仕上げ」です。 材そのものの色が「濡れ色」となって木目や色味が濃くなり、しっとりとした自然な 仕上がりになります。
2つ目は、漆を塗り重ねる「拭き漆仕上げ」です。
何度と無く塗りと乾燥と、そして研磨を繰り返しながら仕上げていきます。 化学塗料には無い独特な色艶が、木目と調和して最高の「自然美」を醸し出します。 いづれも木の呼吸を妨げる事無く、安全安心な「健康家具」にふさわしい仕上げ方法です。
また、使い込むほどに味わいが増し、メンテナンスや塗り直しも比較的容易に出来ます。
(株)箕輪漆行 漆の専門業者です。
Q5 デザインに関して何か考えはありますか?
普段使いの家具小物を作る者として、あくまでも機能を満たし安全で使用に耐えることを大前提としています。
しかし先ずは、デザインをする自分が欲しいモノ、飾りたいと思うモノをイメージしながら形にしています。
当たり前の話ですが、自分の好み以外のデザインにはなかなか関心が向きません。
そうやって作っていくうちに、自分らしい作品が形になって行きました。
例えば、るたんの幼児家具には「独特のかわいさ」があるとよく言われます。 「かわいさ」は「癒し・優しさ・安心」と同義語であると理解しています。 よって、「全体のデザイン・一連のデザイン」から受ける印象が「かわいさ」であるならば、るたんの想いが届いている証として、喜ばしい限りです。
デザインをイメージする中で常に求めることは、「簡素(シンプル)」です。 簡素、つまりは単純であることが生産性・機能性・耐久性を内包した美をもたらします。
簡素とは、最少部材数つまり部品点数は少ないほど良い、更には 無駄な装飾はしないと言うことです。
その上で実際カタチにする 部材の厚さ太さなどは、どちらかと言うと少し厚くて太い方が好きです。 床に刺さるような細い脚などは、見ていてどこかしら痛々しくかわいそうな感じがしてきて、好きではありません。 無垢材の塊感、ソリッド感、元々の木の存在感やぬくもりを感じられるような「質感・量感」のあるそんなデザインが好きです。
また、自然な曲線の柔らかな線で、全体のバランスをと るようにしています。
何処かしら1箇所にアクセントをつけるために「埋め木 彫刻 プチからくり」等を施したりもしています。
これは「遊び心」あるいは自分に対しての「ご褒美」のようなものです。
作品の完成が近づくと、最後にアクセントとなるパーツ加工や取り付けに入り気分転換を図る訳です。
これは気を緩めると言う意味ではなく、むしろ最後の手間と緊張を楽しむと言った意味合いです。
デザインや構造的なものは、師匠である矢澤金太郎氏に影響を受けています。
また、モノ作りの考え方にも深く感化されています。
しかし自分だけの「カタチ」を見つけることが「モノ作り」の本質であるとするならば、師匠から受け継いだものを基本に、そしてそれを土台にして、先ずは自分を超えていかなければなりません。
それが多少なりとも師匠への恩返しになればと思っています。
「自然は最高の芸術家である」と いう思いと、「自分にできる創造的な仕事がしたい」という思いが、回り道しながらも今の自分に繋がっているような気がします。
Q6 構造的な特徴はありますか?
伸縮(呼吸)する木に対して、釘や木ネジだけに頼る方法では無理があります。 部材同士の接合には、継手(つぎて) 組手(くみて)といった伝統的な指物技法を用いた強固な構造を常としています。 その中にあって、例えば甲板(天板)と脚部幕板との接合に用いる「駒留め」には、ステンレス製のオリジナル金物の、そのバネ特性を利用した固定方法をとっています。 昔ながらの方法が、最善なのか? 現代の方法がはたして最強なのか?
モノ作りには、いつも柔軟な発想が必要です。
Q7 特注家具や小物のデザイン及び製作をお願いできますか?
もちろん対応させて頂きます。
これまでの内容をご一読のご訪問者様が、るたんの考え方に共感され、そして作品に関心を持たれましたならば是非、
一度メールにてご連絡ください。
先ずはお客様との打ち合わせになりますが、全ておまかせの場合、またはある程度のイメージをお持ちの場合も含め、デザインのご提案をしながら最終的に「デザインの概略図と仕様内容、納期等をまとめた見積もり書」をご提出致します。
お気軽にお問い合わせください。
郵便番号 861-0304
住所 熊本県山鹿市鹿本町
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